2022年4月5日、慶應義塾大学医学部および日本医療研究開発機構は、同大の生理学教室の加瀬義高助教らの研究グループが、ヒトiPS細胞から作製した神経細胞(ニューロン)において神経突起伸長を促進する新しいシグナル経路を解明したこと、ならびに抗生物質を産生する細菌であるストレプトマイセス属が産生する化合物RK-682が今回発見したシグナル経路を促進し、ヒトのニューロンの神経突起を伸ばすことを発見したと発表した。本研究成果は、4月4日に『iScience(Cell Press)』にも掲載された。
神経突起の伸長メカニズムの研究は、これまでマウスなどヒト以外のニューロンを使用して行われてきたが、今回はヒトiPS細胞から作製したヒトのニューロンに着目して行われた。
今回の発見を、慢性期脊髄損傷に対するヒトiPS細胞由来神経幹細胞/前駆細胞の移植治療に応用できる形での特許出願も行ったとしている。
ヒトの神経突起伸長の新しいメカニズム解明・神経突起を伸長する化合物の発見-慢性期脊髄損傷治療へ応用目…
2022/04/05慶應義塾大学医学部日本医療研究開発機構慶應義塾大学医学部生理学教室の加瀬義高助教、佐藤月花(大学院医学研究科博士課程学生)、岡野雄士(医学部学生)、岡…