DNAとは簡単に言うとどういう意味?構造や遺伝子との違いもわかりやすく解説!

DNAとは、デオキシリボ核酸(deoxyribonucleic acid)のこと。デオキシリボースと呼ばれる糖、リン酸、塩基から構成される核酸の一種であり、生物における遺伝情報を受け継ぐ高分子の物質です。今回はDNAに関してわかりやすく解説しつつ、「核酸とは?」「二重らせん構造とは?」そして「遺伝子との違い」についても紹介していきます。

英語名:deoxyribonucleic acid、英略語:DNA
独:Desoxyribonukleinsäure、仏:Acide Désoxyribonucléique
同義語:デオキシリボ核酸

目次

DNAとは遺伝情報を受け継ぐ高分子

DNAとは、デオキシリボ核酸(deoxyribonucleic acid)のこと。デオキシリボースと呼ばれる糖、リン酸、塩基から構成される核酸の一種であり、生物における遺伝情報を受け継ぐ高分子の物質です。

DNAとはもっとカンタンに言うと生命の「設計図」

DNAとは生命の「設計図」であり、生物の形や性質を決める遺伝情報がDNAには書き込まれています。ヒトにはヒトの、犬には犬の設計図としてそれぞれのDNAが存在するのです。ヒトでは細胞核の染色体に、DNAは折りたたまれて入っています。

核酸とはヌクレオチドのつながったもの

DNAは、リン酸と、デオキシリボースと呼ばれる糖、そして塩基(酸と対になる物質)が結合してできています。このリン酸、糖、塩基が結合したものをヌクレオチドと呼び、さらにヌクレオチドがたくさんつながったものを核酸と呼ぶのです。

DNAの構造は「二重らせん構造」

DNAは基本的に、二本の線が並行してらせん状になった「二重らせん構造」と呼ばれる構造を取っています。

「二重らせん構造」とは

DNAを構成する塩基は、アデニン(A)、グアニン(G)、チミン(T)、シトシン(C)という4種類。この塩基は、AとT、GとCと決まった組み合わせで対になります(塩基対)。それぞれの塩基対は水素結合によって強く結びつき、この結合が数珠つなぎになったヌクレオチドの鎖の間をつなぐおかげで、二重らせんの形が形成できるのです。

「DNA」と「遺伝子」って何が違うの?

DNAは4種類の塩基からできていますが、この塩基の並び方が遺伝情報になります。しかし、すべての配列が遺伝情報になるわけではありません。遺伝情報を持っている部分は、DNAの全体でも一部分。つまりDNAには遺伝情報になる部分と、ならない部分があるのです。

この遺伝情報を持っている、DNAの一部分のことを「遺伝子」と呼びます。したがって、DNAは遺伝情報を持った全体、遺伝子はその中でも遺伝情報を持った一部分を指すのです。

目次
閉じる