円形脱毛症治療に光 米イェール大学研究グループ一般的な関節炎治療薬の転用で3人に1人が髪を回復

2022年3月26日付けの『The New England Journal of Medicine』で、米イェール大学医学部准教授ブレット・キング博士らの研究チームは、一般的な関節炎治療薬「バリシチニブ」を転用したところ、円形脱毛症で半分以上髪の毛を失った被験者のうちの、3人に1人が約8か月で髪をほぼ完全に回復させたと発表した。現時点で米国食品医薬品局が承認した円形脱毛症の治療薬はなく、今後の治験結果が注目される。

研究では、自己免疫疾患による関節炎治療薬として市販されている「バリシチニブ」という経口のヤヌスキナーゼ 阻害薬を、被験者に約8か月にわたり毎日投与した。その結果、3人に1人で発毛が確認され、髪を元に戻すことに成功した。

バリシチニブについては、現在臨床試験が実施中であり、いずれその長期的な効果や安全性が確認されるだろうとしている。

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