2022年2月21日、京都大学iPS細胞研究所の井上治久教授などのグループは、アルツハイマー病になりやすい遺伝子の特徴を見つけ出したと発表した。
アルツハイマー病の原因は、異常なたんぱく質がたまり始めることとされているが、その詳細については不明だった。
今回、グループはアルツハイマー病患者102人のiPS細胞から脳の神経細胞を作りだし、異常なたんぱく質の状態や遺伝子の働きなどを詳しく解析した。その結果、異常なたんぱく質に関わる遺伝子のわずかな変化の組み合わせが496種類見つかり、異常なたんぱく質の量の調節に関わる8つの遺伝子を特定した。
iPS細胞を用いて遺伝子の特徴を詳しく調べることで、発症の予測や新たな治療法の開発につながることが期待される。