アラフォー女性向け!ストレスマネジメントで老化予防

10代や20代の頃に比べると、疲れが取れにくくなり、生理周期も乱れがちになっていませんか。

それはストレスが原因かもしれません。この記事では、ストレスで老化する仕組み、アラフォー女性のストレスリスク、ストレスマネジメントの方法を解説します。

著者情報

新垣静香

アロマセラピスト/アロマテラピーインストラクター

サロンや医療機関などでセラピストとしての経験を基に独立。現在は本格アロマサロンおよびスクールを運営しながら、ライターとしても活動している。

共同開発したブレンドエッセンシャルオイルは年間ランキング3位にランクインするほど人気に。メンタル心理カウンセラー、うつ病アドバイザー、心理アロマアドバイザーなど多数の資格を持つ。

目次

ストレスで一気に老化する!アラフォー女性は要注意

ストレスはうつ病などの心の病だけでなく、身体を老化させたり、さまざまな病気に繋がる可能性があります。特にアラフォー女性はストレスが溜まりやすい環境にあるので注意が必要です。

ストレスが身体に及ぼす影響

ストレスが生じると、ストレスホルモンとも呼ばれる糖質コルチコイドとアドレナリンが分泌され、血糖値や血圧が上昇します。

また、ストレス状態が続くと、体温調節を行う自律神経の機能が上手く働かなくなります。身体の末端が冷え、血流が悪くなることで、頭痛や肩こり、むくみなどの症状が現れます。特にその人にとって弱い所や調子が悪くなりやすい部分に起こることが多いです。

連動してホルモンバランスも崩れやすくなり、生理不順や無月経、肌荒れなどを起こしやすくなります。

さらに、ストレスを受けると、体内では活性酸素が発生します。活性酸素は正常な細胞を傷つけ、新陳代謝がスムーズに行えず、DNAや糖質、たんぱく質なども酸化し、老化していくのです。

アラフォー女性はストレスを抱えやすい

アラフォー女性はストレスを抱えやすい

アラフォー女性は、環境の面でも、身体的な面でもストレスを抱えやすいです。

妊娠、出産、子育て、昇進、介護など人生の転換期

結婚や妊娠、出産、昇進など、本来なら喜ばしい出来事であっても、自分自身に過度なプレッシャーをかけてしまえば、ストレスとして心身に悪い影響を生じさせる可能性もあります。大きな転換期では、これまでの考え方や生活環境が変わることもあり、その変化自体がストレスになることもあります。

責任感の強い女性は特に、一人で悩みを抱えがちです。妊娠や出産、子育てなどは、他者と分かち合うにはデリケートな問題です。また、介護で抱えるストレスは、肉体的な負担や疲労だけでなく、精神的なものや金銭的なものも含まれていることが多く、身内のことを周囲に知られることに抵抗のある方も多いです。

このような様々な転換期を迎えるアラフォー女性は、どうしてもストレスを抱え込みやすく、症状が出ていても相談できずに重くなってしまうこともあります。

妊娠やプレ更年期によるホルモンの揺らぎ

アラフォー女性は、生理周期による年代ごとの体調の変化と向き合わざるを得ないことも多く、また妊娠や出産においてホルモンバランスの変化が起きるので、常にこうしたストレスと付き合っています。

妊娠中はエストロゲンとプロゲステロンの2種類の女性ホルモンの量が増加しています。特にエストロゲンは、肌のツヤや潤いを保つといわれていますが、一方で、妊娠による身体の変化についていけなかったり戸惑うことも多く、ストレスになりやすいです。

産後は、妊娠中に増加したこれらの女性ホルモンが急激に減少するため、その変化についていけず、心と身体のバランスを崩しやすくなります。エストロゲンが減少することで、妊娠中はツヤや潤いのあった肌が、シミや乾燥などの肌荒れを引き起こす上、子育てによる心身の疲労や寝不足などもあり、心と身体の両面にストレスがかかりやすいです。

プレ更年期では、更年期ほど急でなくても、閉経に向け徐々にエストロゲンが減少してきます。加齢とともに卵巣も老化し機能も低下するため、エストロゲンも減少しますが、脳からはこれまで同様に「エストロゲンを分泌せよ」と指令が出ています。指令は出ているのにエストロゲンの量は増えないため、これが繰り返されると、ホルモンバランスに揺らぎが生じます。また、連動している自律神経のバランスも揺らぎ、これまでにはあまり感じられなかった疲労感や生理周期の乱れ、冷えや不眠など、人により様々な症状が現れ、それがストレスになることもあります。

ストレスマネジメントの方法を紹介

抱えているストレスを一つずつ無くすことができれば良いですが、避けられない場合は、上手にコントロールし付き合っていくことも自分を守るためには必要です。

ストレスマネジメントの方法を2つ紹介します。

自分のストレスを分析する

ストレスを分析して、対処法を検討する流れを紹介します。

①ストレスを書き出す

まずは自分のストレスになっているであろう出来事や状況を、一旦書き出してみます。

②ストレスを分類する

ストレスの原因を、下記を参考に分類します。すると、自分の抱えているストレスにどのような傾向があるのかが見えてきます。

<ストレスの種類>
・物理的要因
光や音、湿度、温度、風など自然環境や自然現象によるもの
・化学的要因
タバコや食品添加物など、摂取することで体内に入る化学物質
・生物学的要因
体内に侵入した細菌やカビ、ウイルス、ダニ、花粉など、非自己とよばれるもの
・身体的要因
不眠、疲労、痛みなど身体的な状態によるもの
・心理的要因
不安、悲しみ、怒り、緊張など精神的なもの
・社会的要因
学校、家庭、職場、地域などの場によるものと、進学、転職、職場復帰、昇進、離婚、大切な人の死、引っ越しなどのライフステージにおけるできごとなど

<ポイント>
上手く分類ができなくても気にする必要はありません。なぜなら、これらの分類は重なり合っている面も多くあり、何かの要因が原因でもう一つの要因を引き起こしている、とも考えられるからです。

③分類ごとに対処法を考える

一通り分類ができたら、その分類ごとにどのような対処法が良いか考えていきます。ストレスの根本を無くすことができそうか、それとも対症療法的に少しずつ解消していくか、人によってさまざまです。

例えば、身体のどこかが痛い(=身体的要因)とした場合を考えてみます。

それは痛み止め薬を飲んだり塗ったりするだけで良いでしょうか。それで済む場合は、とりあえずその方法で一旦解決できます。

ですが、もしかすると病気が隠れている可能性もあります。早めに医療機関で治療をすれば根本解決する場合もあります。最優先事項として、スケジュール帳に記入し早めに受診しましょう。

このように、一つずつ荷降ろしをして確認をしていきましょう。もしかすると、書き出している内に、これは自分が抱えるべきストレスではないと気が付く人もいるかもしれません。その際は、どうぞそのストレスを遠慮なく横に置いてしまいましょう。

ストレスの種類を把握し、一つひとつに適切な対処をしていくことで、ストレスとなっている要因の数を減らし、心と身体の負担を軽くすることができます。

立ち位置をずらして、見え方を変えてみる

人間関係で悩み、ストレスを感じている場合におすすめのイメージトレーニング法です。日常の中で関わりのある身近な人だからこそ、なるべく関係を悪化させずに、自分自身も守りたいですよね。

ストレスの原因となる人に会う前に以下のようにイメージします。もし既にその人と同じ空間にいる場合は、場所を変えて自分の中にあるスイッチを切り替えます。

<イメージ>

①目の前に苦手なあの人は今はいません。

②頭の上から足元まで、両手で自分自身をすっぽりと覆うようにして繭の形を描きます。繭の中にいるあなたはもう誰にも侵害されません。

そうして見えないバリアを作ります。

③万が一嫌な言葉をかけられても、そのバリアからこちらの中には入ってこられません。

そのようにして強くイメージをすることで、自分を守ることができます。このイメージトレーニングを重ねると、だんだんと心が穏やかで強くなります。ストレス軽減やストレス耐性にも繋がります。

私たちの身体で起きるストレス反応では、神経や内分泌腺(ホルモン)が頑張ってストレスに抵抗してくれています。このイメージトレーニングでは、あなたの想いがあなた自身を守るのです。

一流のアスリートたちは、イメージトレーニングを大切にします。私たちもイメージトレーニングを重ね、ストレスを軽減させていきましょう。

プロがおすすめするストレス解消法

アロマテラピーやハーブを日常に取り入れてストレスケアをしましょう。

アロマテラピーでストレスケア

アロマテラピーでストレスケア

最近では、香りの良いアロマディフューザーや芳香剤、ルームフレグランスなどが簡単に購入できるようになりました。あなたの好きな香りを取り入れましょう。 

香りの選び方

気を付けていただきたいのが、効果効能で選ぶのではないということです。実際に店頭で香りを確認した時に「好きな香りだ」とあなたが感じるかどうかを大切にしてください。

嗅覚は、人間の五感の中で最も本能的な感覚だと言われています。香りの刺激が脳に伝わる速さは、0.2秒以下とされています。効果効能を頭で考え香りを選ぶよりも先に、その香りを本能的に好きと感じるかどうか、心地良さを感じるかどうかの方が速いのです。あなたが心地良いと感じた香りを、ぜひ日常生活の中で取り入れてみてください。

アロマテラピーの楽しみ方

・ルームフレグランスやアロマディフューザーで

玄関、リビング、トイレ、寝室など、各部屋で香りを変えてみてもいいかもしれません。
場所によって香りを変えれば、気分転換が上手にできるようになります。

・インバスタイムとアウトバスタイムで

良い香りの入浴剤やボディソープ、シャンプーを使いましょう。

時々、お風呂に浸かりながらヘッドスパをするのもおすすめです。

ストレスを抱えている時は頭皮も固くなりがちです。爪は立てずに、指の腹を使って頭皮を掴むようにして頭皮ほぐしを行いましょう。入浴中の2〜3分行うだけでも頭がすっきりとして、目もパッチリし、顔のリフトアップも期待できます。

お風呂上りは、好きな香りのアロマボディオイルやミルク、クリームを塗りましょう。アラフォーの肌は、くすみや乾燥しがちです。日頃の肌のケアが大切です。たっぷりと保湿をしながら、良い香りで自分自身を潤し癒してください。

・お守りアロマを持ち歩こう

自分が辛くなった時、悲しくなった時に、自分自身を慰め癒してくれる香りを見つけて、持ち歩くようにしましょう。

小さな香水瓶に移し替えておいたり、アロマペンダントに1滴香りを垂らして身に付けておくこともできます。アロマの精油瓶なら1本ポーチに忍ばせておいて、ティッシュやトイレットペーパーなどに1滴垂らし香りを嗅いで、気持ちをリセット&リフレッシュさせましょう。

強すぎる香りをたくさん振りまくと、それは周囲のストレスになりますので、好きな香りをそっとお守りとして持っておきましょう。

温かいハーブティや漢方茶でストレスケア

温かいハーブティや漢方茶でストレスケア

いつもの飲み物を、温かいハーブティや漢方茶に替えましょう。ハーブティを飲み慣れていない場合は、単体のハーブのみでは飲みにくいこともあります。予めお店でブレンドされているハーブティから試してみましょう。

・レモングラスがブレンドされているハーブティ

初めての方でも飲みやすく、レモンのさわやかな香りに加え、他のブレンドされているハーブとの調和も良いので、迷ったらレモングラス入りのものを選んでみてください。初めてハーブティを取り入れる方や忙しい方は、香りのよいリーフタイプのよりも手軽なティーパックタイプのものの方が、簡単に取り入れることができ、習慣化しやすいです。いくつか種類が楽しめるアソートタイプのものを選べば、その時の気分によって変えることができますし、気に入ったものが見つかれば、次の購入時にお気に入りのハーブティを用意することができるのでおすすめです。

・ハーブティが苦手な方には漢方茶(健康茶)

小豆茶や黒豆茶などは、更年期前や更年期の女性に特に良いとされています。その働きには抗酸化作用やむくみ対策、貧血対策、脂質の代謝を促し、血糖値の上昇を抑え、身体を温めるなど、ストレスケアだけでなくエイジングケアまで期待できます。豆の香ばしさも楽しめ、温かくして飲むことで心も身体もほっこりとします。

・冷えが気になる方は生姜茶

温かいハーブティや漢方茶を飲むことで、内臓を内側から温めます。そしてこのティータイムは、自分の心と身体をゆったりと休ませてあげる時間にしましょう。

アロマトリートメントでストレスケア

アロマトリートメントでストレスケア

リラクゼーション系のサロンに行って、やさしい香りと温かい手によるアロマトリートメントを受けましょう。セラピストがあなただけに寄り添ってくれる時間です。いくつかあるアロマの中から好みの香りが選べる所で、できれば個室になっているサロンを探して行ってみてください。

香りとトリートメント(オイルマッサージ)により眠気が襲ってきたらそのまま眠ってしまいましょう。眠ったらもったいないからと無理に起きていようとすると、身体のあらゆる所に力が入り、かえってストレスが溜まり心地良さを堪能することなく終わってしまいます。

セラピストになるべく心と身体を委ねれば、眠りから覚めたら身体の疲れが取れ、心も頭もスッキリとします。

アロマトリートメントはストレスによる疲れが溜まってから行く人が多いようですが、定期的に行くようにスケジューリングすることをおすすめします。心と身体の疲れを日々感じにくくなり、肌も上質なオイルで潤い、なによりセラピストに大切に扱われる幸福感を感じられるので、幸せホルモンといわれるオキシトシンが分泌され、幸せを感じやすくなりストレス軽減にも役立ちます。

心と身体のメンテナンスや自分自身の美と心の栄養補給、そしてストレスケアに、ぜひアロマトリートメントを受けてください。

ストレスマネジメントで、エイジングケアを!

心と身体が元気になれば、気持ちも明るくなり笑顔が増え、免疫も活性化します。さらに、笑うことで多くの酸素を体内に取り入れることができ、血流が良くなり、新陳代謝も活発になります。また、肌のターンオーバーも正常化し肌悩みも軽減されます。

抱えているストレスを整理して、自分の心と身体の声に耳を澄ませ、エイジングケアに繋げていきましょう。

参考文献

公益社団法人日本アロマ環境協会 AEAJ認定アロマテラピーインストラクターアロマセラピスト公式テキスト共通カリキュラム編

公益社団法人日本アロマ環境協会 AEAJ認定アロマテラピーインストラクター公式テキスト独自カリキュラム編

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