糖質制限で老化防止!アラフォー向けアンチエイジングに効果的な目安

糖質制限で老化防止!アラフォー向けアンチエイジングに効果的な目安

糖質制限をすれば老化は予防できる?アンチエイジングに効果的な糖質制限の目安は?糖質制限のレシピを知りたい。など、この記事では、糖質制限と老化に関する様々な疑問にお答えします。

35歳を過ぎたあたりから、急に肌やボディラインの変化を感じるようになる女性が多いです。そんなアラフォー女性に、無理せず一生続けられる、アンチエイジングに効果的な正しい糖質制限の方法を紹介します。

著者情報

井村 政子

予防医学指導士・ライター

自身が27種類の不定愁訴を抱え悩んでおり、予防医学指導士、認定心理士、準食学士・低糖質アドバイザー、ヨガインストラクターなど様々な資格を取得し、症状を克服。


自身の病を克服した経験を基に、食・自然療法・潜在意識を使ったオリジナルメソッドで、免疫力を最大限に引き出す予防医学指導士として活動している。
食や栄養、マインドに関する講座やカウンセリングを行う。

目次

老化防止には糖質制限が一番手っ取り早い!

細胞の老化は放射線・紫外線・ストレス・薬剤・酸化・糖化などにより促進されると言われていますが、実は細胞の老化の詳しいメカニズムはまだはっきりと解明されていません。

私たちができることは、「老化の原因物質を避けること」しかないのです。

色々ある老化の原因物質の中でも、私たちの意識一つでコントロールしやすく、効果絶大なのが「糖質」です。

「糖化は酸化よりも美容に悪い」と言われる事があります。酸化は抗酸化物質を多く含む食品(ビタミンACE・ファイトケミカル等々)でケアできますが、一度できた糖化物質(AGE)はなくすことができないためです。

このように、アンチエイジングには、糖質制限をして糖化を抑制することが最もやりやすく、効果が高い方法なのです。

糖化のしくみ

糖化は、食事などから摂った余分な糖質が体内のたんぱく質などと結びついて、糖化物質(終末糖化産物・AGE)を発生させ、細胞などを劣化させる現象を言います。糖化が進むと肌のシワやくすみ、シミなどとなって現れます。また、 AGEは多くの病気の原因となることが知られています。

糖化の進行する流れ

アンチエイジングに効果的な糖質制限の2つのポイント

アンチエイジング効果を得るための糖質制限には、以下の2つのポイントがあります。

・血液中の糖を使い切る

・血糖値スパイクが起こらないようにする

血液中の糖を使い切る

食後は食事に含まれるブドウ糖が血液中に吸収され、血糖値が上昇し、インスリンが分泌され、インスリンが糖を細胞へ運ぶことにより血糖値が下がります。

しかし、糖質の摂取量が多いと、糖を運ぶインスリンの量が足りなくなり、血液中に糖が余ってしまいます。もしくは、糖尿病のようにインスリンの分泌量が少なく、運べる糖の量が少ないため血液中に糖が余るという症状が起こります。

糖化は余分な血液中の糖が問題になるため、その都度、糖を使い切り血中に余らせない事がポイントになります。

血糖値スパイクが起こらないようにする

食後に血糖値が急上昇し、急降下する状態を「血糖値スパイク」と言います。

誰でも食後は血糖値は上昇しますが、糖質を摂り過ぎていると、血糖値が急上昇し、インスリンも大量に分泌される事で急降下します。例えば、朝食を抜いて、ランチに丼ものやパスタなど糖質の多い食事をドカ食いすると、血糖値スパイクが起こります。

血糖値スパイクを繰り返す事で、すい臓がすぐにインスリンを分泌するようになり、糖尿病などのインスリン異常を起こす可能性もあります。また、血糖値スパイクが起こると、体の中に活性酸素が大量に発生し、動脈硬化や心筋梗塞、脳卒中のリスクも高くなります。

無理なくできる糖質制限のやり方

上記のポイントを押さえた、糖質制限のやり方を紹介します。

食事はまずはサラダや味噌汁から

食後血糖値が急上昇しない方法として、食事は水溶性の食物繊維(海藻・キノコ・オクラなどのネバネバ&ツルツル食材)から食べるとよいでしょう。

食材が摂れない時は、水溶性食物繊維のサプリを摂ったり、サラシア茶を飲むのもよいでしょう。

食事はサラダや味噌汁から食べて血糖値の急上昇を防ぐ

空腹時に糖質を摂取しない

空腹時は血糖値が下がっているため、急に糖質を摂ると血糖値が急上昇します。お腹がすいている時には炭水化物など糖質を求めてしまいがちですが、もずく酢や焼きのり、サラダやスープなどをまずは食べるとよいでしょう。

ゆっくりよく嚙んで食べる

早食いをすると血糖値が急上昇し、その後、血糖値が下降するのも早くなり、急激にお腹が空きます。よく噛むことで満腹中枢が刺激され、食事の量が減るので糖質制限に繋がります。

また、たくさん噛むことで唾液の分泌が多くなり、消化吸収がよくなります。消化器にかかる負担が少なくなるので、便秘解消や肌荒れ防止の効果にも繋がります。

食事や間食はこまめに摂る

一度に大量の食事を摂ると、血糖値スパイクが起こる可能性があります。パンやスイーツを食べる時は、まるごと1個ではなく、半分だけ残して翌日に食べるなど、食べる量をコントロールしましょう。

一食の主食の量を決めておく

ご飯であれば80g(軽くごはん茶碗1杯)、パンは6枚切り1枚、というように、毎食の主食の量を決めておくとよいでしょう。

サツマイモ・ジャガイモ・かぼちゃ・など、糖質の多い野菜を食べた場合は、ご飯を少なめにしたり、次の食事で主食を食べないなどの調節をすると糖質過多になりません。

食後に軽い運動をする

食後10分のウォーキングで食後高血糖を改善

食後10分のウォーキングで食後高血糖が改善するという研究結果が出ています。食後のウォーキングや運動ができない時には、家事をするのもよいでしょう。

食器と箸置きで工夫

ごはん茶碗を小さくし、たくさんご飯が入っているように見せたり、ご飯を一口食べた時に箸置きを使ってよく噛むようにしましょう。青い食器で食欲を減退させたり、食べる環境の工夫も効果があります。

小さな積み重ね

極端な糖質制限はストレスが溜まって長続きしない人が多いです。そこで、極端に減らすのでなく、ちょっとした工夫を積み重ねるとよいでしょう。

例えば、ご飯を一口減らす、コーヒーに砂糖を入れるのをやめる、お菓子を果物(ブルーベリーなど糖質の少ない物)に変える、お米とジャガイモ、パンと焼きそばなど炭水化物の組み合わせをやめるなど。

砂糖の代わりの甘味料を使う

砂糖の代わりに甘味料を使う

甘さが欲しい時は、羅漢果・メープルシロップ・蜂蜜がおすすめです。自然の甘さで満足できる練習をすることが大切です。

カロリーゼロの人工甘味料は注意が必要です。食欲が増加したり、甘いものを食べているのに満たされず余計に甘いものを食べたくなる場合があります。

食後は5~8時間空ける

普通の食事をした後は次の食事まで5〜8時間空けると、食事で摂取した糖を使い切ることができます。

普通の食事とは、定食やサンドイッチなどです。ナッツやヨーグルトなどの間食はこれに含まれません。糖質の多いケーキなどを食べた場合は、普通の食事と考え、食間を空けるようにするか、次の食事の主食を摂らないように調整して下さい。

糖質制限のデメリット

無理な糖質制限をすると、以下のようなデメリットがあります。

糖質制限のデメリット

・厳しい糖質制限でリバウンドしてしまう

・ダイエットが失敗し自己肯定感が下がる

・身体の不調(疲労感・頭痛・めまい)

・低血糖状態が続きイライラする

・自律神経が乱れ、不眠や身体に様々な不調が起こる

このような不調が起こると、アンチエイジングからは遠ざかってしまいます。適度な糖質制限を行いましょう。

糖質制限が向いていない人

成長期・妊娠・授乳中は糖質制限はしてはいけません。また、糖尿病や糖尿病リスクがある方は、糖質量を主治医にご確認ください。

アラフォー女性におすすめの糖質制限の目安

代謝量や活動量で一日の糖質摂取量は変わります。アラフォー女性が摂るべき一日の糖質摂取量を紹介します。

厚生労働省の推奨する摂取量は、日本人の食事摂取基準によると、一日の摂取カロリーの50~65%です。活動量の少ないアラフォー女性であれば、一日の摂取カロリーが1750kcalが推奨されていますので、糖質から摂取するカロリーは約875~1134kcalです。糖質にすると約219〜284gになります。

ごはんお茶碗1杯(160g)269kcal 糖質 59gなので、3食お米を食べても問題はありません。しかし、食事以外にお菓子やカフェラテなど間食を摂るとオーバーします。

糖質だけで考えれば、お菓子やカフェラテを飲んでも問題ありませんが、代謝を促すビタミン、ミネラル、ファイトケミカルなどが含まれないので、肌の老化が進むためおすすめしません。

アラフォー女性の糖質制限の流れ

1.一日の糖質量を測る

日本人の糖質摂取平均量は300gと言われています。まずは、今どのくらいの糖質を摂取しているのかをアプリなどを使って確認しましょう。

2.一日の糖質量が218gを目標にして調整

3.218gを達成したら、最終的には130gを目標に減らす

一日の糖質量130gは、「ロカボ」と言われる「一般社団法人食・楽・健康協会」が推奨する設定値になります。一食20~40gになります。

<糖質40gの目安>

ご飯 110g(お茶碗1杯160g)

食パン 5枚切り1枚

うどん 185g(1玉200g)

パスタ 55g(乾麺)

おすすめの主食は、小麦製品ではなく、ご飯です。栄養のバランスが取りやすくなり、腸内環境が整い、代謝や免疫力もあがり、肌の艶もよくなっていきます。

主食の糖質量

糖質制限におススメのレシピ3選 

糖質制限をすると、デザートが食べられなくなり食欲が爆発してしまう事があります。

継続する事が大切なので、デザートが食べたくなったらこちらのレシピをご活用下さい。

①焼かないオートミールチョコケーキ(直径15cm)

〈材料〉

オートミール    250g

ココナッツミルク 400ml

メープルシロップ 大さじ1

ココアパウダー  大さじ2

〈作り方〉

①鍋にココナッツミルクを少し入れココアパウダーを溶かします

②残りのココナッツミルクとメープルシロップを入れ軽く温めます

③オートミールを入れ混ぜます

④ケーキの型に流し込み冷蔵庫で冷やして完成

〈栄養〉一人前(1/8個)

カロリー  211kcal

タンパク質 5.5g

脂質    10g

糖質    27g

②腹持ち抜群!おからカステラ

〈材料〉

おからパウダー   30g

卵         2個

メープルシロップ  大さじ1

みりん       大さじ1

こめ油       大さじ1

ベーキングパウダー 小さじ1  

〈作り方〉

①ボウルに卵を割り泡立て来て泡立てる(白っぽくなるまで)

②メープルシロップとこめ油を入れさらに混ぜる

③容器に入れて15~20分程蒸して完成

〈栄養〉1人前(1/5)

カロリー  105kcal

タンパク質 4.4g

脂質    5.7g

糖質    7.8g

③生チョコ風★豆乳ヨーグルトチョコキューブアイス

〈材料〉

豆乳ヨーグルト   400g(水切りして250gにしておく)

ココアパウダー   20g

ココナッツオイル  大さじ1

キビ糖       大さじ2

〈作り方〉

①豆乳ヨーグルトを水切りする

②ボウルに①のヨーグルトとココアパウダー・ココナッツオイル・キビ糖を入れ混ぜる

③容器に入れて冷凍庫で固める

④適当な大きさに切ってお好みでココアパウダー(分量外)をまぶして完成

(柔らかいうちに切れ目を入れておくとよい)

〈栄養〉1個(1/14)

カロリー  32kcal

タンパク質 1.3g

脂質    1.1g

糖質    2.4g

糖質制限で上手にアンチエイジングを!

糖質制限というと、量を減らすことを真っ先に考えます。しかし、量を極端に減らすことよりも、食べ方や調理の仕方、食べ合わせを変えた方が、継続できかつ効果は高いのです。

今回ご紹介したレシピも、「焼く」という調理法を使っていません。おから蒸しパンも焼いてパウンドケーキにすることもできますが、低温調理することで、口から入るAGEを減らすことができます。

さらに、果物は最高の糖化対策おやつです。果糖が悪いイメージを持たれている方もいますが、一度に大量に食べなければ問題ありません。低糖質のブルーベリーやかんきつ類をゆっくりよく噛んで食べてください。

日本人が長寿なのは、主食が高温で焼くパンが主食ではなく、低温で炊くご飯だからなのではないかと思います。できるだけ蒸したり、生で食べたりすることを意識してみてください。

どんな高価なサプリや美容液を使うかより、糖とどのように付き合うかで確実に肌は変わってきます。ぜひ、糖質量だけでなく、食べ方、調理法なども一緒に変えていってください。

参考文献

糖尿病ネットワーク 2016年11月17日ニュース
https://dm-net.co.jp/calendar/2016/026159.php

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