インナーケアで肌荒れ、ニキビ、乾燥を防ぐ!プロ直伝!美肌の作り方

昔よりも高価な化粧品を使ってスキンケアしているのに、肌がくすんでいる気がする。吹出物や乾燥など、肌トラブルの治りが以前よりも遅い気がする。30代半ばになると、そんな肌の変化が気になり始める人が多いようです。

スキンケアだけでは肌トラブルが解決しない方は、インナーケアをするのがおススメです。

この記事では、30代以降で肌の変化が気になっている女性向けに、インナーケアで美肌を手に入れる方法を解説していきます。

著者情報

有光 眞織

インナービューティープランナー

インナービューティー料理教室を主宰。腸を整えることで、美肌やアンチエイジング、心の安定が叶うことを体感し、年代問わず多くの女性に伝えている。

目次

肌トラブルはインナーケアが重要!アラフォー女性は要チェック

化粧品やエステなどで肌の表面(外側)からケアすることを「アウターケア」というのに対し、体の内側から整えていくことを「インナーケア」と言います。

インナーケアは2つのポイントを押さえるとよいでしょう。

インナーケアのポイント① 腸活

腸内が悪玉菌だらけで腸内環境が悪い人は、肌荒れが起きやすくなります。

悪玉菌が優位な腸内環境だと便秘が起きやすくなります。便秘になることで、腸内で有害物質が発生し、それが腸壁から吸収され血液を介して全身に運ばれ、肌荒れに繋がります。

逆に、腸内環境が整っている人は肌トラブルが少ないです。血液がキレイなので、毛細血管の状態や血流も良いため、肌が明るく透明感が出ます。

インナーケアのポイント② ホルモンバランスを整える

特に30代後半以降の女性は、ホルモンバランスを意識した生活を心がけましょう。

女性ホルモンは30代後半から減少し始め、この時期を「プレ更年期」と言います。この時期から身体の免疫力や代謝が低下していきます。また、自律神経が乱れやすくなり、肌トラブルに繋がることがあります。 

ホルモンバランスを整える

美肌作りに必要なインナーケアの方法

上記のようなインナーケアの2つのポイントを押さえた具体的な方法を紹介します。 

ライフスタイル編

日常生活で簡単にインナーケアをするために、大きく分けて3つのポイントがあります。 

1.背筋を伸ばす

背筋を伸ばすことで、腸をはじめとする内臓への圧迫が軽減されます。すると血流が良くなり、代謝が上がり、老廃物が代謝され、便秘改善にも繋がります。

腸の働きを活発にするためにも、日常生活において背筋が伸びているかセルフチェックしてみると良いでしょう。 

2.便の観察をする

便は「お便り」という字を書きますが、まさに、腸の健康状態を判断するお便りです。

食生活が乱れ腸内環境が悪くなると、便は悪臭を放ったり、色も黒ずんだりします。逆に、腸内環境が整っていると、理想的な便が出ます。

<便を観察する時の基準>

・バナナくらいの太さと固さ

・きつい臭いがせず、いきまずにスムーズに排便できる

・黄褐色(黄味がかった茶色)

日々、自分の身体からのお便りに向き合うことが、インナーケアの近道と言えます。

3.深呼吸して、ニッコリする

ストレスは万病の元といいますが、ストレスケアをすることで副交感神経が優位になり、腸の働きが良くなることが実証されています。

30代以降は、仕事や家庭、子育てなど様々な事と向き合うため、知らず知らずのうちにストレスを溜め込む女性が多いです。ストレスを感じている時は呼吸が浅くなるため、緊張状態が続き、血流も悪くなります。そんな時に有効なのが、深呼吸をしてからニッコリと口角を上げることです。

①背筋を伸ばす
②便を観察する
③深呼吸してニッコリ

食生活編

インナーケアを叶える食事について、3つのポイントに分けて紹介します。

1.水分と食物繊維を摂る

腸内環境を良くするには腸内の善玉菌を増やす必要があります。善玉菌のエサになるのが食物繊維です。

食物繊維には水に溶ける水溶性食物繊維と水に溶けない不溶性食物繊維があります。水溶性食物繊維は、食後の血糖値の上昇を抑える効果があります。不溶性食物繊維は、大腸が刺激され、排便がスムーズになります。また、有害物質を吸着させて、便と一緒に体の外に排出するため、腸をきれいにしてくれます。

ポイントは、2種類の食物繊維をバランスよく摂る事と、水分を十分に摂る事です。

食物繊維と言うと、ゴボウを思い浮かべるかもしれませんが、実は、根菜類を大量に摂取すると、かえって便秘を引き起こす例も見られます。これはゴボウなどの根菜類は不溶性食物繊維で、うまく排泄されないことがあるからです。

海藻類や納豆やおくらなどのネバネバ食材、キノコ類など水溶性食物繊維も意識して摂り、水分も併せて摂る事で、円滑に消化・吸収・排泄ができるようになります。

2.大豆製品を中心とした、たんぱく質を摂取する

大豆製品に含まれるイソフラボンは、女性ホルモンのエストロゲンと似た働きをし、女性の美しさや若々しさをサポートしてくれます。また、肌の細胞を含む、体中の細胞はたんぱく質から出来ているため、細胞の修復と活性化のためにも、たんぱく質の摂取は欠かせません。

毎日の食事に、味噌や納豆、豆腐などを積極的に取り入れましょう。

3.良質な油を適量摂る

良質な油は腸の動きを活発にし、スムーズな排泄を促します。また、ホルモンバランスを調整する役割としても、油は必要不可欠です。ところが、どの油でもよいわけではありません。高温かつ長時間の加熱を経た酸化した油は、肌の炎症を引き起こすため、美肌作りには大敵です。

インナーケアをする上でオススメしたいのは、身体の中では合成できない必須脂肪酸の一つ、オメガ3脂肪酸です。亜麻仁油やえごま油、サチャインチオイルなどがこれに当たります。

オメガ3脂肪酸は、肌荒れなどの炎症を抑える作用があります。また、細胞膜は脂肪酸によって構成されているため、みずみずしい肌の細胞作りを助けます。

オメガ3脂肪酸は意識して摂らないと不足します。したがって1日あたり小さじ1杯、サラダや和え物に加えて生の状態で摂ると良いでしょう。

①水分と食物繊維を摂る
②大豆製品を中心としたタンパク質を摂取する
③良質な脂を適量摂る

肌荒れを起こしたときの緊急対処法

肌には食事や生活習慣が大切と頭では分かっていても、外食や忙しい日が続いて、肌トラブルを起こす場合があります。そんな時の緊急対策法を紹介します。

肌によい栄養素を摂って肌荒れ改善

ビタミンACEとオメガ3系脂肪酸を一緒に摂ると、肌荒れに効果的です。

ビタミンAは、にんじんやかぼちゃなどの緑黄色野菜に含まれる栄養素で、皮膚や粘膜を丈夫にして、潤いを保つ役割があります。

ビタミンCは、レモンや柚子などの柑橘類やキャベツに含まれ、保湿や美白、ストレスケアの強い味方です。

ビタミンEは、アボカドやナッツ類に含まれるもので、代謝を助けてターンオーバーを促してくれるため、肌組織の循環に役立ちます。

この中で、ビタミンAとビタミンEは油に溶けることで吸収率が高まる栄養素であるため、先述したオメガ3系脂肪酸である亜麻仁油やえごま油と合わせて摂ると良いでしょう。

肌荒れ改善!最強レシピ

上記の肌荒れ改善に効果的な栄養素を一気に摂れる最強レシピを紹介します。

たっぷりの青菜を刻み、一口大に切ったアボカドとレモンのスライスをトッピングし、にんじんのすりおろしに味噌と亜麻仁油を混ぜたドレッシングをかけたサラダなどはいかがでしょう。

実際に料理を作ってもらい、撮影してもらいました!

肌トラブル解決のために、ご自身の鉄板メニューを知っておくと気持ちも楽になります。

インナーケアで肌が変わった人の事例を紹介

インナーケアを実践して、肌荒れを改善させた人の事例を紹介します。

Aさん(36歳女性)の場合

悩み:生理前に甘いものが食べたくなり、吹出物が出てしまう。 

対策:ビタミンACEを含む緑黄色野菜を3食しっかりと食べる。出来る日は朝晩で背伸びと深呼吸を繰り返し、ストレスケアを意識する。

2ヶ月ほど継続した結果、ストレスからくる暴飲暴食がなくなりました。以前は、生理前にチョコレートを大量に食べていましたが、今では生理前後も穏やかな気持ちで過ごせるようになりました。また、肌トラブルが減り、友人から「顔色が良くなった」と褒められたそうです。

Bさん(38歳女性)の場合

悩み:年齢を重ねるにつれて、シミが目立つようになった。パンやスイーツがやめられない。

対策:青菜とオメガ3系の油を意識して摂る。レモン白湯を朝と寝る前にコップ1杯飲む。

2年ほど上記の対策を続け、シミが薄くなってきました。パンやスイーツなどの糖質の摂り過ぎはシミやシワの元になるため食べた後に罪悪感を感じていましたが、3食で野菜と油をしっかりと食べるようにしたことで、糖質への欲求が減り、便通も改善しました。

少しずつでも自分が口にするものを選ぶことで、体は変わるのだと実感し自信がつきました。肌トラブルも前より少なくなり、ファンデーションなしでも外出できるようになりました。

インナーケアは積み重ねが大切

インナーケアすなわち体の内側から整えることで、肌トラブルは改善していきます。腸内環境とホルモンバランスを整える食事や生活習慣を意識して、美肌を手に入れましょう。

参考文献

・体の中からきれいになる食べ方~きれいな人がこっそり食べている秘密のレシピ~

(著者 日本インナービューティーダイエット協会/宝島社/2021年8月)

・あたらしい栄養事典 (監修 田中明・蒲池桂子/日本文芸社/2016年12月)

・下がらないカラダ (著者 小野咲/サンマーク出版/2017年7月)

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