再生医療とは簡単に言うとどんな意味?その仕組みや再生医療の種類についてわかりやすく解説!

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再生医療とは?

機能障害や機能不全に陥った組織や臓器に対し、人工的に加工・培養した細胞や組織などを用いて修復・再生を行い治療する技術のこと。クローン精製や幹細胞の利用、自己組織誘導の研究などその治療方法やアプローチはさまざまである。

もっとカンタンに言うと失った機能を細胞の力で取り戻す治療方法のこと

トカゲの尻尾やプラナリアは、切り離してもしばらくすると再生することが知られています。人間のケガや病気も同じように再生ができれば、と思ったことはないでしょうか。 再生医療とは、このようなことを実際に可能にできる治療方法のこと。失った機能を取り戻す、細胞を使った新たな医学技術です。

幹細胞を用いた再生医療

再生医療において現在注目されている細胞には、「体性幹細胞」「ES細胞」「iPS細胞」の大きく三種類があります。

体性幹細胞による細胞移植

体性幹細胞とは、私たちの体にもともとある幹細胞のこと。すべての部位に変わることはできませんが、筋肉や軟骨など多くの種類の細胞になることができます。 もともとある細胞を使うため治療にも応用しやすく、もっとも再生医療の技術も進んでいるのが「体性幹細胞」の特徴です。

iPS細胞やES細胞による細胞移植

体性幹細胞が限られた部位にしか変わることができないのに対し、iPS細胞やES細胞は、さまざまな組織や臓器に変わることができる万能細胞です。ES細胞では受精卵を使用するという倫理面のデメリットがありますが、iPS細胞は人工的に細胞を変化前の状態に逆戻りさせた幹細胞のため、受精卵を利用する必要はありません。 また、患者自身の細胞から作り出すことができるため、拒絶反応なども起こしにくいというメリットがあります。 ただしiPS細胞は、どんな細胞にもなる万能細胞。予定とは別の細胞に変わってしまう可能性や、がん化してしまうリスクも抱えています。 そのため現在はこれらの課題を解決する研究も進められており、今後の医療技術に大きな期待が寄せられています。

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