アミノ酸とは簡単に言うとどんな意味?タンパク質との関係やアミノ酸の種類についてわかりやすく解説!

アミノ酸とはアミノ基(-NH2)を持っているカルボン酸のこと。今回はアミノ酸についてわかりやすく解説するととともに、アミノ酸とタンパク質の関係やアミノ酸の種類、そして食事におけるアミノ酸についても紹介します。

英語名:amino acid、英語略:-
独:Aminosäure、仏:acide aminé
同義語:-

目次

アミノ酸とは

アミノ基(-NH2)を持っているカルボン酸のこと。タンパク質を構成する有機化合物であり、生体内のエネルギー産生栄養素として重要な役割を持つ。

アミノ酸をもっとカンタンに言うと生命のもとになる栄養成分

ヒトの体は水分を除くと、約50%がタンパク質でできています。このタンパク質をつくり、生命のもとになるのがアミノ酸です。生物が生きていくうえで、アミノ酸はとても重要だと言えます。

アミノ酸とタンパク質の関係ってどうなってるの?

タンパク質とはアミノ酸が多く結合したもの。つまりアミノ酸はタンパク質の材料となるのです。

筋肉やホルモン、血液、抗体などもタンパク質でできており、生体の維持やエネルギーを生み出すのにタンパク質は必要不可欠。アミノ酸はそんなタンパク質を作る、とても重要なものと言えます。

ペプチドやタンパク質とアミノ酸の違いはなに?

ペプチドもタンパク質も、アミノ酸がつながったものです。違いはどのくらいのアミノ酸がつながっているかどうか。タンパク質は数十個以上のたくさんのアミノ酸がつながっています。

対して、ペプチドは、アミノ酸が数個つながった短いものを指すのです。

アミノ酸の種類

ヒトの体をつくるタンパク質は約10万種類あります。そう考えると、その材料となるアミノ酸も多くの種類があるように思うかもしれませんが、実はヒトの体は、たった20種類のアミノ酸でできています。

同時に、この20種類のアミノ酸のひとつでも足りなくなるとタンパク質の合成ができなくなり、生体に影響が出てしまうのです。

ただし20種類のアミノ酸には、体内で合成できるものとできないものがあり、合成できるものは「非必須アミノ酸」、合成できないアミノ酸を「必須アミノ酸」と呼びます。

必須アミノ酸

体内で合成できない(もしくは合成が遅い)アミノ酸のこと。20種類のアミノ酸のうち必須アミノ酸は、バリン、イソロイシン、ロイシン、メチオニン、リジン(リシン)、フェニルアラニン、トリプトファン、スレオニン(トレオニン)、ヒスチジンの9種類です。

生体内で合成ができない(もしくは合成が非常にゆっくり)ため、これらのアミノ酸は食事から摂取する必要があります。

非必須アミノ酸

生体内で合成できる非必須アミノ酸は、アルギニン※、グリシン、アラニン、セリン、チロシン、システイン、プロリン、アスパラギン、グルタミン、アスパラギン酸、グルタミン酸の11種類です。

体内で合成できるとはいえ、摂取量によっては不足することもあります。そのため、非必須アミノ酸もしっかりと食事から補うようにしましょう。

※アルギニンは乳幼児では必須アミノ酸に含まれます

アミノ酸は食事だけでは足りないの?

通常の食事をしていれば、必須アミノ酸の摂取量も充分。不足することはありません。

ただし、ダイエットなどの食事制限や、偏った食事をしてしまうと、アミノ酸のバランスが崩れ、不足してしまうこともあるでしょう。

また、激しい運動では特定のアミノ酸が大きく消費します。そのため、食事のバランスや、運動に応じた摂取を心がける必要があるのです。

アミノ酸をいっぱい摂取すれば良いというものでもありません

このように聞くと、アミノ酸をたくさん摂取すれば良い! …と思ってしまうかもしれませんが、余分に摂取しても、分解されて体外に排泄されてしまいます。

また、いくら栄養成分であっても過剰な摂取はかえって負担になってしまうこともあるでしょう。適度なバランスが大事といえます。

アミノ酸を食事で摂取するのとサプリで摂取するのはどう違うの?

今ではアミノ酸のサプリメントといったものも多く見られます。食事におけるアミノ酸は、タンパク質の形で体内に摂取され、腸管内でアミノ酸に消化(分解)されたあと、体内に吸収されていきます。

これに対しサプリメントのアミノ酸は、そのまま摂取されるため、消化する時間がかかりません。その分早く吸収されるのです。サプリでの摂取は、時間短縮の面では効率的といえるでしょう。

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