英語名:peptide、英語略:-
独:Peptid、仏:peptide
同義語:-
ペプチドとはアミノ酸がペプチド結合でつながったもの
ペプチドとは、アミノ酸とアミノ酸がつながってできた短い集合体のこと。アミノ酸とアミノ酸はペプチド結合という結合で繋がり、繋がったアミノ酸の種類や数によって、さまざまな機能を持つペプチドが生まれます。
ペプチド結合って?
アミノ酸には、アミノ基とカルボキシル基という構造があります。ペプチド結合とは、二個以上のアミノ酸において、
一方のアミノ基ともう一方のカルボキシル基が化学反応を起こして結合すること。二個以上のアミノ酸がこうして繋がったものを「ペプチド」と呼ぶのです。
ペプチドはつながったアミノ酸の数で呼び方も変わる
アミノ酸がペプチド結合でつながったものを「ペプチド」と呼びますが、このときつながったアミノ酸の数により「ペプチド」の呼び名も変わります。
二つのアミノ酸が組み込まれたものはジペプチド、三つのものをトリペプチド、四つのものをテトラペプチドなどと言い、十個以下のものをオリゴペプチド、たくさんつながったものをポリペプチドと呼びます。
さらにおよそ五十個以上のペプチドがつながってできた長いペプチドは「タンパク質」に分類されることがあります。
厳密なこの境界線は曖昧ですが、アミロイドβやインスリンは「長いペプチド」と定義されています。
ペプチドの種類
ペプチドは繋がるアミノ酸の種類や数によって、さまざまな種類が存在します。最近では抗菌ペプチドや血圧降下ペプチドなど、多種多様な機能を有するペプチドが知られています。
これらのように、なんらかの機能を有するペプチドを総称して「機能性ペプチド」と呼ぶのです。また、生理活性などに影響を与えるペプチドは「生理活性ペプチド」などと呼ばれることもあります。
ペプチドホルモンって?
ホルモンとは、体内で生成分泌され、特定の臓器や細胞を刺激する化学物質のことを指します。
ペプチドの中には、このホルモンの働きをするものがあり、これを「ペプチドホルモン」と呼ぶのです。代表的なペプチドホルモンには、インスリンやオキシトシンなどが挙げられます。
なお、ホルモンは化学構造によって三種類に分類され、ペプチドホルモンのほかにはステロイドホルモンとアミノ酸型ホルモンが存在します。
ペプチドを食品や美容品で摂取するのは良いこと?
最近では、食品や美容商品にも「ペプチド」という言葉が見られるようになりました。ペプチドを直接摂取すると、体内に吸収される栄養素になります。
ペプチドはアミノ酸がいくつかつながったもので、タンパク質よりも小さなもの。そのため、タンパク質よりも吸収されやすいというメリットがありますが、タンパク質に比べると価格が高いものが多いです。