ほうれい線は消せる?スキンケア、美顔器、クリニック治療まで徹底解説

写真を撮るとほうれい線が気になるようになってきた。若い時からほうれい線がある。ほうれい線は努力で消せるものなのか?美顔器やシワ用クリームは本当に効くの?クリニックの治療でないと消えない?目立たせないメイクを知りたい!などなど。

この記事ではほうれい線に悩む方のための対策を徹底解説していきます。

著者情報

永井さつき

美容家/エステサロンオーナー

セラピスト歴19年。エステサロン経営およびコンサルティング、オリジナルコスメの製造・販売を行う。

現在は銀座に自身のサロンをオープンし、女優や芸能人も通う人気店となる。累計20万人以上の女性の体の悩みに寄り添ってきた。サロン経営の傍ら、教育機関や地方自治体での講演、執筆、監修、化粧品の商品開発、各種メディアで美容情報の発信など、活動は多岐に渡る。

目次

ほうれい線を無くす事はできるのか?

ほうれい線があるだけで老けた印象を与えますよね。このままどんどんほうれい線が濃く刻まれてしまうのではないかと、不安に思っている方もいると思います。一度できてしまったほうれい線を無くす事はできるのでしょうか?ほうれい線を無くす事ができるかどうかは、ほうれい線のレベルとどのようにケアをするかによります。

気になる時もある、というくらいのうっすら小じわレベルのほうれい線なら、保湿力の高いクリームや、シワ対策化粧品で目立たなくさせる事はできます。また、リフトアップ機能のある美顔器もあれば、更にほうれい線を薄くする効果が見込めます。

無表情の時でもほうれい線が入っているレベルなら、セルフケアでは難しいかもしれません。エステやクリニックなど、プロのスキルを借りる事も検討しましょう。

ほうれい線のレベルによって対策が違う!レベル別対策

ほうれい線の状態によって、具体的にどのような対策ができるのでしょうか。まずはほうれい線をレベル分けしていきます。

ほうれい線レベル1・小じわ

うっすら線が見える程度の小じわです。30代前半〜後半の方が多いです。スキンケア不足での乾燥が原因で、化粧品だけで改善できる場合もあります。

ほうれい線レベル2・くっきりシワ

たるみが現れてきている30代後半~40代の方が多いです。年齢による筋肉の衰えでたるんでほうれい線が目立ってきています。エステでのトリートメント、顔筋エクササイズ、美顔器でのケアが必要です。メイク時にハイライトで明るく見せて目立たなくさせる方法も効果的です。

ほうれい線レベル3・重みがある

40代以降に多く、ほうれい線がくっきりできています。ファンデーションが溝になってしまい悩んでいる方も多いのでは。年齢を感じさせ、老けた印象を与えます。たるみが原因なので、定期的なエステや日常的な美顔器の使用など、顔へのケアはもちろん効果的ですが、姿勢の悪さや肩こりが関係していることもあります。適度な運動をはじめとした、身体全体のエイジングケアが必要です。

ほうれい線レベル4・ブルドック顔

ほうれい線最上級、ブルドック顔は、頬のたるみが長年続き、横寝になってもほうれい線の濃いしわが目立ちます。50代後半以降の方が多いです。骨格によりブルドック顔になりやすい方もいます。改善にはクリニックなど美容医療の治療が必要です。

ブルドック顔の改善にはクリニックなど美容医療の治療が必要

番外編・ぽっちゃりむくみ

太っていて顔のむくみや脂肪におされてほうれい線が目立つ場合もあります。20才前後など、若いのにほうれい線が目立つ方はぽっちゃりが原因かもしれません。

痩せると気にならなくなる場合が多いですが、急激なダイエットは皮膚のたるみを起こしやすくなるので、スキンケアやリフトアップを心がけながらのダイエットが大切です。年齢を重ねた大人のダイエットなら、なおさら顔のエイジングケアが必要ですね。

ご自身のほうれい線はどのレベルでしたでしょうか?自分の現実を知ると一喜一憂してしまいますね。がっかりすることなかれ、具体的なほうれい線のケア方法について、確認していきましょう。

ほうれい線のケア方法:スキンケア編

ほうれい腺のケアについて、スキンケアでできる事をご紹介します。

保湿をする

ほうれい線の始まりは乾燥によるしわです。しっかり保湿をするのはスキンケアの基本です。乾燥は皮膚表面はもちろん、これから育つ皮膚予備軍にも悪影響を与えてしまいます。潤いのある肌は、なめらかにキメも整い、正常なターンオーバーがなされ若々しい肌が保たれます。

化粧品の塗り方

化粧品を皮膚に塗布する際には擦らないように気を付ける事と、必ず、リフトアップの方向に塗布するように使ってください。よくスキンケアの際に、顔を下げるように化粧品をつける方がいますが、これはリフトアップの大敵で、かえってたるみを促進してしまうので絶対にやめましょう。

真上に上げるというより、頭皮の方に引くように、仰向けに寝た時に顔の肉が流れる方向に、そして少しだけ重力に逆らう上方向に引くように触れるのがポイントです。

地味な作業ですが、こうした毎日の小さな習慣があなたの顔を作っている事を肝に銘じましょう。

リフトアップ化粧品

スキンケア用品はリフトアップのために有効な成分が入っているものを選ぶと尚良いでしょう。ヒアルロン酸やコラーゲン、エラスチンなどは有名ですが、関節の潤滑成分としても名高いプロテオグリカンや、エイジングケア成分のレチノール、細胞間の潤いクッションになるセラミドなども、肌を満たしてふっくら見せてくれます。

最近は高機能化粧品も増え、EGFなどグロースファクターが入っている化粧品も増えてきています。

抗酸化やDNA修復の作用もあると言われるナイアシンアミドや幹細胞培養液、アジアやアメリカで人気に火が付いた筋肉のハリを司る成分でもあるDMAEなど、最先端の美容成分も出てきています。

DMAEなど、最先端の美容成分も出てきています

ほうれい線のケア方法:マッサージ編

上記でも述べたように、スキンケアは顔を上げるように、そして皮膚を擦らないよう優しく塗布してください。皮膚への摩擦やダメージは、皮膚の繊維を傷つけて、乾燥やたるみを引き起こします。この理由から、私は顔のセルフマッサージはあまりおすすめしていません。

皮膚は横滑りの刺激に特に弱いので、スキンケアの際は気を付けてください。コリやむくみを感じる時は、ツボ押しのような押す刺激の方が皮膚への刺激が少なくおすすめです。

顔のマッサージの代わりに、首やフェイスライン、肩やデコルテのマッサージがおすすめです。耳の下の耳下腺リンパを鎖骨へ、鎖骨下から脇の下の腋下リンパへ流すことで、顔の血行促進になります。血行が良いと細胞へ栄養が行き届きやすくなり、様々なエイジングケアにつながります。

血行が良いと細胞へ栄養が行き届きやすくなります。

また、肩こりによる血行不良や姿勢不良になることで顔のたるみも助長されてしまいます。首・肩・デコルテのマッサージはほうれい線対策にとって重要です。

コロナ禍ではマスクの紐がかかる耳に負担がかかって顔のたるみやほうれい線を助長させているとも言われています。耳の周りや頭皮のマッサージはほうれい線対策に効果的です。

ほうれい線のケア方法:メイク編

ほうれい線を目立たせないためのメイクはハイライトが効果的です。ほうれい線とその少し上に、肌より明るい色をのせてなじませます。パウダータイプのハイライトならふんわりな効果、コンシーラーでファンデーション前にカバーすればしっかり隠すことができます。

コンシーラーでファンデーション前にカバーすればしっかり隠すことができます

肌が乾燥しているとヨレるので、スキンケア時はしっかり保湿をしましょう。また、乳液が肌の上でべたついていることもヨレる原因なので、ティッシュオフするときれいにのります。メイク前のひと手間で、仕上がりが格段に変わります。

ほうれい線のケア方法:美顔器編

美顔器は様々な種類がありますが、ほうれい線対策には、たるみやハリに効果のある機能が搭載されているものを選んでください。

超音波

初期のしわのようなほうれい線なら、超音波が良いでしょう。超音波はソニックという言い方もします。

毎秒100〜300万回の振動で、血行を促進してむくみ・たるみをすっきり上げてくれます。顔への使用の他に、肩や首にかけて血行促進することでもほうれい線対策になります。

振動数は多すぎると浸透する範囲が浅くなってしまうので、程良い100〜200万回位が良いです。

量販店や通販で購入できる安価なものは振動数が極端に少ない商品も多く、効果の差を感じるかもしれません。

ラジオ波(RF)

最近は超音波に求められる機能はラジオ波に代わってきています。ラジオ波よりも、RFという名称の方が身近かもしれません。

電磁波なので温熱効果の実感がしやすく、使い方も簡単です。コラーゲン生成を促進する効果もあるので、未来のほうれい線の予防にもなります。

EMS

筋肉のたるみを鍛えて引き締めてくれるEMSは、凝り固まった表情筋や、年齢でたるみの気になる眼筋のトレーニングをしてくれます。マスクが必須のコロナ禍では、表情筋が衰えることでのたるみやほうれい線が目立つようになっていると言われています。コロナ禍のほうれい線にはピッタリの美顔器です。

マイクロ・ナノカレント

年齢による皮膚のたるみに最も効果が分かりやすいのは、マイクロカレント・ナノカレントです。

体内の整体電流を整えることで活性化し、細胞レベルの若返りをしてくれます。ケア後はすっきり引き上がり、ケアを続ける程にほうれい線のたるみが目立たなくなります。

ほうれい線のケア方法:エステ編

エステでのトリートメントでは、業務用のフェイシャルマシンでの効果も魅力ですが、一番はデコルテからのトリートメントではないでしょうか。

ほうれい線の原因は、顔の皮膚だけの問題ではありません。顔のたるみ、頭皮のたるみ、肩や背中の筋肉のコリ、姿勢の悪さなど、体も密接に関わっています。

フェイシャルケアにはデコルテや首も大切な役割があります。首やデコルテや頭、体の血行や老廃物の循環が良くなってこそ、顔の皮膚への効果が実感しやすくなります。

また、リラクゼーション効果により自律神経が整うことも、現代人の美容には大きな効果があります。自律神経は人間の全ての活動や細胞に影響を与えるものです。アンチエイジングにも関わりが深いホルモンバランスにも影響があります。

フェイシャルエステだけではなく、ボディのマッサージや整体での施術後にほうれい線が薄くなっているのを感じたことがある方も多いと思います。それは姿勢が改善されることが顔のたるみやほうれい線のリフトアップに関係しているからです。筋肉の緊張を取り、筋膜を整えることで、悪い姿勢が改善されます。

自分で行うセルフケアでは、手や腕を使い、神経も使うため、筋肉や筋膜を完全に緩めることは難しいです。筋肉同士は繋がって連携しており、ボディースーツのような一枚皮の筋膜は体の動きに合わせて動いています。これらを完全に休めてほぐすことができるのは、重力に逆らわずに寝ている状態で、自分の筋肉を動かさず他人から施してもらう時だけです。

エステのフェイシャルは痛くも激しくもなく、眠ってしまうくらいの心地良さなのに、目が覚めたらしっかり顔がリフトアップして若返っているのは、このように色々な相乗効果による合わせ技なのです。

ほうれい線のケア方法:エクササイズ編

ほうれい線を改善するためには顔筋エクササイズと上半身を動かすエクササイズがおすすめです。

顔筋エクササイズ

ほうれい線に関係する顔の筋肉は、唇の周りの口輪筋、頬を支える小頬骨筋・大頬骨筋、これらとつながりの深い目の周りの眼輪筋です。これらを意識して鍛えるとよいでしょう。

舌回しエクササイズ&口すぼめエクササイズ

『あなたは老け顔?プロが教える!老け顔対策【老け顔レベルチェック有】』のコラムでご紹介している、「舌回しエクササイズ」に、「口すぼめエクササイズ」を合わせると効果的です。「口すぼめエクササイズ」は口の中で両頬の肉を吸い込むように口をすぼめた状態で1分間、その後ほうれい線を内側からなぞるように鼻の脇から顎を通って逆の鼻の脇まで、舌をゆっくり動かす「舌回しエクササイズ」を2分間、最後にもう一度口すぼめエクササイズをします。この一連のエクササイズでほうれい線に深く関わる口輪筋のたるみを鍛えられます。

頬骨筋エクササイズ

頬骨の下に手の平をフィットさせた状態で、「あ・い・う・え・お」と大きく口を動かすことで、頬骨筋をエクササイズできます。ゆっくり10回やってみてください。

顔ヨガや顔筋トレーニングのアイテムも、ほうれい線のたるみが気になる方に効果的です。口の周りの口輪筋や、頬の頬骨筋を鍛えるものがおすすめです。

上半身エクササイズ

ほうれい線を目立たなくするために、全身の血行促進、特に上半身の血行促進も大切です。

上半身の血行促進には、デコルテを開き、肩甲骨の動きを良くするために、腕や肩を回す運動を普段から心がけてください。

手の平を上に、両腕を肩の高さに上げた状態で、肩関節を動かすようにぐるぐる回すエクササイズは、肩甲骨やその間の褐色脂肪細胞を刺激することができ、効率よく血行を促進してくれます。

肩甲骨やその間の褐色脂肪細胞を刺激することができ、効率よく血行を促進してくれます。

ほうれい線のケア方法:クリニックの治療編

上記の対策で変化や改善を感じられない場合は、美容クリニックでの治療が必要です。

ほうれい線の治療は手軽なものからオペまで様々あります。どの治療が最適かは、クリニックで相談してメリット・デメリットを理解した上で選ばれるとよいでしょう。

フォトフェイシャル

光を照射して、美白やシミ・くすみに効果の高い治療ですが、コラーゲン生成も助け肌のハリを出してくれます。うっすらシワのようなほうれい線に効果的です。

ハイフ(HIFU)

高密度焦点式超音波の名の通り、皮下に点状に熱を照射し、皮膚表面を傷つけずにたるみやほうれい線を治療します。ダウンタイムも少なく手軽にできるクリニック治療の一つです。

ヒアルロン酸注入

ほうれい線にダイレクトにヒアルロン酸を注入することで、ふっくらさせる治療です。手軽で痛みもダウンタイムもなくできますが、ヒアルロン酸はだんだんなじんでいくので効果は半年程度です。

イデバエ注射

抗酸化作用のイデノベンと、筋肉のハリを出すための成分DMAEを注入します。痛みもしっかりある注射ですが、お値段も3〜5万でリーズナブルで確実に上がると美容通に人気です。

スレッドリフト

特別な糸でほうれい線のたるみをダイレクトに引き上げます。効果も分かりやすいので、ほうれい線には人気の施術です。何本糸を入れるのかで金額は前後しますが、30万程度が相場です。

フェイスリフト

上記は美容皮膚科の治療で、フェイスリフトは美容外科の治療です。メスを使うからこそほうれい線をしっかり引き上げてくれます。オペになりますし金額の相場は60万以上ですが、半永久的かつデザインもできるので、真剣に悩んでいる方の救いとなるでしょう。

ほうれい線は予防が肝心!30代からケアを

ご自身のほうれい線を改善する方法は見つかりましたか?

たくさん方法があって、むしろ迷ってしまうかもしれません。可能性はいくらでもあるということですね。

美容は日進月歩で進化しています。これからもどんどん新しい方法が出てくることが期待できます。諦めず、新しい事にチャレンジすることで美は手に入ります。読んでくださった方が、外見も心も若々しく輝かれることを祈っています。

参考文献

https://www.ritsubi.co.jp/beautycolumn/7848/

https://www.youtube.com/channel/UCRKx3Kj_LGlk3Qyk6FRc4Mg

https://style.nikkei.com/article/DGXNASFK0700G_X00C13A5000000/?page=3

https://precious.jp/articles/-/9866

https://tcb-beauty.net/main/tarumi?argument=6PUsEFyF&dmai=AW_253&gkey=gpほうれい線%20整形外科&OV_REFFER=&gclid=CjwKCAiA9aKQBhBREiwAyGP5ldv-QZSUv8cFrisdDy6JhG8jsblaSgwdNY1QqB7n58-5Xc2sR8Cz_BoCIIAQAvD_BwE

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