京都府立医科大学眼科学教室の外園千恵教授らのチームが開発した、患者本人の口内の粘膜から培養する細胞シート「サクラシー」が、2022年1月、再生医療等製品として厚生労働省から製造販売を承認された。研究開始から20年越しの実用化となる。
サクラシーは口腔内の粘膜を使うため、両目の幹細胞が傷ついた患者も治療の対象にできる。眼球のどこでも使え、応用範囲が広いため、既存の治療では治せない重度の疾患でも適用可能。
同製品は2002年に研究を開始するも、当時さまざまな事情が重なり、7年間で中断を余儀なくされた。2017年にようやく研究開発を再開し、今回の国内製造販売の承認取得にこぎつけた。
神戸医療産業都市推進機構が製造し、再生医療ベンチャーのひろさきLI(青森県弘前市)が販売する。
眼病の再生医療用細胞シート、20年越し実用化 京都府立医科大 | 毎日新聞
視力が著しく低下する「角膜上皮幹細胞疲弊症」の治療に向け、京都府立医科大(京都市上京区)のチームが開発した患者本人の口内の粘膜から培養する細胞シートが、再生医…