小ジワは無くせる?小ジワ対策の化粧品の選び方と美顔器を紹介

女性の肌は30代の半ばを境に、皮脂量の分泌が減少してきます。そのため、肌の潤いがなくなり、小ジワが出やすくなります。

アラフォー以上の女性でも小ジワが少なく、みずみずしい肌を維持している方を多く見かけます。実際に美魔女と言われる女性は、30代からの正しいケア方法を知り実践している人が多いです。

この記事では、小ジワをケアするための化粧品の選び方やお手入れ法を紹介します。

著者情報

湯浅 みちこ

美容ライター

エステティシャンとして現場で8年勤務後、スタッフ教育などサロン運営を経験。

コスメコンシェルジュ、化粧品検定1級、コスメ薬事法管理者の資格を取得し、美容ライターおよび薬事法ライターとして活動している。思春期ケアから更年期の肌悩みまで幅広く対応している。

目次

小ジワ予防は30代でのケアが重要!

小ジワが出やすい時期は30代後半が多く、まず最初に表れてくるのが乾燥小ジワです。40代以降になると肌の土台である真皮のコラーゲン線維やエラスチン繊維が減少し、表皮を支えることができなくなり、深いしわへと変化していきます。

肌の一番上にある角質層はラップ1枚程度の厚さですが、バリア機能という重要な働きで肌を守っています。20代前半は水分と皮脂量のバランスがよく、化粧水と乳液だけのお手入れでもみずみずしい潤いのある肌を維持することができます。しかし年齢と共に水分量と皮脂量が減少してくると、肌が乾燥しバリア機能の働きが低下してしまいます。

そのため、30代では潤いを維持する保湿ケアが重要になってきます。「20代から同じスキンケアを使っている」「お手入れ法が同じ」という人は、肌に合った化粧品とスキンケアの見直しが必要になってくる時期なのです。

小ジワができる原因と、できやすい場所

小ジワができる原因は加齢だけではありません。肌の乾燥や紫外線によるダメージなどさまざまな要因が絡んでいることが多いです。

肌の乾燥

小ジワの原因として多いのが、肌の乾燥です。肌が乾燥することで表皮の柔軟性が失われ、小ジワができやすくなります。

特に乾燥しやすい目の周りや口周りには、表情ジワも重なり、小ジワになりやすい場所なので注意しましょう。

小ジワになりやすい場所についての図解

紫外線による影響

肌老化の80%が紫外線による光老化が原因と言われています。

紫外線を浴びると肌の老化原因となる活性酸素が増え、コラーゲンやエラスチンが減少することでハリが失われます。

目元や口元以外におでこにもシワができやすくなります。

目元や口元だけでなくおでこもシワになりやすいことを示した図解

小ジワをケアする化粧品選び

小ジワケアというのはスキンケアや美顔器などで改善できることも多く、早めのケアをおすすめします。また小ジワ予防にはどのような化粧品を選択したらいいのか紹介します。

シワを改善するスキンケア成分

シワを改善できると認められている成分は日本国内で3つあり、厚生労働省に効果が認められた医薬部外品の有効成分になります。

できてしまったシワの改善が期待できるので、下記の有効成分が入ったスキンケアの使用をおすすめします。

ニールワン

2016年に日本で初めて抗シワ有効成分として承認された成分です。

紫外線の刺激を受けるとタンパク質分解酵素である「好中球エラスターゼ」が放出され、コラーゲンやエラスチンを分解してしまいます。ニールワンはこの「好中球エラスターゼ」活性を抑制し、小ジワを改善する働きが認められています。

POLAの独自成分で現在は美容液に配合されています。

部分使用の美容液で、もっちりとした使用感でシワが気になる目元などに塗布すると、シワケアと同時に保湿ケアも叶う美容液として人気です。

レチノール

レチノールは2017年にシワ改善有効成分として承認されたもので、ビタミンAとして有名な成分です。

表皮のヒアルロン酸生成を促進することでシワを改善することが報告されています。また紫外線によるコラーゲンを分解する酵素活性化の抑制作用があることからも、シワの改善や小ジワ予防に期待ができる成分です。

レチノールはハリ肌への効果が高い反面、使い始めに刺激を感じる人もいるため少し注意が必要です。初めて使用する場合や敏感肌の方は、以下のような方法で少しずつ使っていきましょう。

  • 肌に慣らすために2~3日に1回の使用から始める
  • 乳液のあとなどに使用する
  • 少量から始める

ナイアシンアミド

ナイアシンアミドは以前から美白成分として知られている成分ですが、2018年にシワ改善有効成分として承認されました。

美白とシワ改善のW効果があり、プチプラスキンケアでも配合されるようになり、人気が高まっています。

表皮と真皮にアプローチし、バリア機能の改善やコラーゲンの減少を改善する効果が報告されています。

シワを予防するスキンケア成分

シワを予防するためには、肌を乾燥させない保湿ケアが重要です。シワを予防するために取り入れたい成分も見ていきましょう。

ヒト型セラミド

セラミドは人の肌に元々ある成分で、水分保持やバリア機能を維持するためにとても大切な成分です。加齢とともに減少していくことから、スキンケアでセラミドを取り入れていくことをおすすめします。

ヒト型セラミドとは人間の体内にあるセラミドに最も近く、乾燥ケアには最適な成分です。ヒト型セラミドはセラミド1、またはセラミドAPなど数字やアルファベットで表示されます。

ビタミンC誘導体

ビタミンC誘導体は美白のイメージを持たれている方が多いですが、小ジワケアにもおすすめな成分です。

ビタミンC誘導体にはいくつかの種類があり、シワ予防に期待できるのが「3-O-エチルアスコルビン酸」という種類で、一般的にはVCエチル、ビタミンCエチルと呼ばれています。

コラーゲンの合成を促進することでハリ肌に導く成分として期待されています。

コラーゲン

コラーゲンは肌の弾力を司る重要な成分ですが、化粧品で取り入れる場合はコラーゲンの分子が大きいため肌には入りにくい性質を持っています。

そのため主に、表皮の水分保持による保湿作用として配合され、表皮をなめらかにし外的環境から肌を守ります。

ヒアルロン酸

ヒアルロン酸は皮膚の表面に水分を含んだ膜を張り、水分の蒸発や乾燥を防ぐ働きがあります。粘りのある成分なので、使用感には好みが分かれますが乾燥対策にはおすすめの成分です。

美容オイル、クリームを使う

肌につけたスキンケアの水分の蒸発を防ぐため、美容オイルも取り入れていくといいでしょう。クリームは油性成分が多いスキンケアなので、最後に塗布し肌の乾燥を防ぎ潤いを与えてくれます。

水溶性成分をつけた後には油性成分も補い、モイスチャーバランスを整えていくことが大切です。

美容オイルやクリームを使って感想を防ぎましょう

乾燥小ジワの効能試験済み商品を使う

スキンケアの説明書きに「乾燥による小ジワを目立たなくする」(※効能試験済み)と書かれた商品を見たことがある方もいると思います。

「化粧品機能評価法ガイドライン」を基に「効能評価試験」をし、乾燥小ジワが目立たなくなると認められた商品になります。小ジワを改善するものではなく、あくまで目立たなくするものですが小ジワ予防に期待ができます。

スキンケア選びで迷ったら「乾燥による小ジワを目立たなくする」(※効能試験済み)と書かれた商品を選ぶといいでしょう。

小ジワが目立たないメイク法

小ジワはコンシーラーやファンデーションで隠すと、余計目立ってしまいます。小ジワを目立たせないためには、潤いのある艶感を出すメイクが理想的です。

40代以降の美容家や女優さんを参考にしていただくと顔の高い部分に艶があり、肌に影を作らないようにしているのがわかります。

下地で肌の凹凸をフラットにし、クリームファンデーションやクッションファンデーションで艶やかに仕上げると、光の反射でシワが目立ちにくくなります。

美顔器で小ジワケア

小ジワケアには美顔器を使用するのも効果的で、私はいくつかの美顔器を用途に合わせて使っています。小ジワのケアに特に効果的な美顔器の機能を紹介します。

小ジワ対策に使える美顔器の特徴についての図解

超音波

超音波美顔器は1秒間に100万回以上の微細な振動を肌に与え、肌の表面から深部までアプローチできる画期的な美顔器です。

昔から人気の超音波美顔器は20年以上前には高額商品でしたが、現在は1万円以内で買える商品もあります。

周波数の高いものほど表面に作用するので、1秒間に500万回以上のものより、100〜300万回くらいの周波数の方が小ジワにアプローチできます。

専用ジェルが必要になりますが、ジェルを使うことで不要な摩擦を減らせるので肌を傷めにくいです。

EMS

EMS美顔器とは低周波や中周波などの電気による刺激を筋肉に与えて、表情筋や小ジワをケアする美顔器です。

ここ数年話題のEMSは通常の美顔器タイプからマスクタイプ、ブラシタイプまで様々な種類が販売されています。

ピリピリとした電気の刺激を感じ、1回の使用でも肌のハリを感じることができます。

赤色LED

赤色LEDとは、赤色の光を肌にあてることで肌のコラーゲンやエラスチンの生成を促す働きがあります。特に痛みや刺激を感じないので敏感肌の方でも使いやすいと思います。

1回の使用では目に見えて効果は分かりませんが、継続して使用することで小ジワケアに期待できます。

1台の美顔器でEMSや赤色LED、イオン導入などいくつものトリートメントが搭載されている商品もあるので、価格や内容をまず比較してみましょう。

クリニックでの小ジワ治療

できてしまった小ジワは大きなたるみシワに変化する前に何としてもケアしたいものです。

美容クリニックや美容皮膚科での小ジワ治療はシワ改善には一番即効性があります。

ボトックス注射

ボトックスとはボツリヌス菌を注入し筋肉の動きを和らげ、シワを改善します。

痛みが少なく半年ほど効果が持続し価格も手頃なため、シワケアでは人気の施術法です。

ヒアルロン酸注射

ヒアルロン酸注射は薬剤をシワ部分に注射し、溝やくぼみを埋める施術です。ヒアルロン酸は元々体内にある成分なので、皮膚内のヒアルロン酸と融合しシワを改善します。

毎日のスキンケアで小ジワを予防!

小ジワ予防に一番大切なのは毎日のスキンケアです。特に乾燥小ジワができやすい目元、口元には重ね付けが必須です。

35歳前後には、シワ改善の医薬部外品を取り入れることを検討してみてください。小ジワの段階ではスキンケアでの改善効果が見込めるので早いうちのケアが大切です。

毎日の地道なスキンケアが小ジワを予防し、年齢を感じさせない若見え肌に導くのです。

参考文献

化粧品オンライン 
 ニールワン
 レチノール
 ナイアシンアミド
 3-O-エチルアスコルビン酸

肌美精 乾燥小じわの効能評価試験って?

ヤーマン公式サイト

SBC湘南美容クリニック

目次
閉じる