2022年1月21日、琉球大学は再生医療等製品に用いられるヒト細胞原料の提供に関して、日本初となる「産業利用倫理審査委員会」を設置し、ヒト組織を製薬企業に適切な形で提供できる体制を構築したと発表した。
再生医療等製品の開発にはヒト細胞原料の安定供給が重要だが、ヒト細胞原料の採取・供給やその活用には、法律や手続き、倫理的観点や社会の理解など様々な課題が存在し、開発のハードルとなっている。琉球大は日本医療研究開発機構から委託を受け、これらの課題解決に取り組み、20年7月には大学規則の改正と新規則を制定し、今回、日本初となる産業利用倫理審査委員会の設置を実現した。
同委員会がヒト組織を産業目的で使用することについて専門的に審査を行い、製薬企業がヒト組織を入手しやすい体制を整備することで、再生医療等製品の開発加速を後押しすることに繋がると期待されている。