ワクチンとは簡単に言うとどんな意味?ワクチンの仕組みや種類をわかりやすく解説!

ワクチンとは免疫を利用して作られた医薬品の一種。無毒化、あるいは弱体化された病原体を体内に注入することで抗体を作り、対象の感染症への免疫を獲得できます。今回はワクチンをわかりやすく解説するとともに、ワクチンの仕組みやワクチンの種類についても説明します。

英語名:vaccine、英語略:-
独:Impfstoff、仏:vaccin
同義語:-

目次

ワクチンとは免疫を利用した医薬品

ワクチンとは免疫を利用して作られた医薬品の一種。無毒化、あるいは弱体化された病原体を体内に注入することで抗体を作り、対象の感染症への免疫を獲得できる。

ワクチンをカンタンに言うと免疫を作るための種

同じ病気に何度もかからない、という考えを人工的に実践したものがワクチンです。

病原体となるウイルスや細菌を弱らせたものを投与(接種)し、病原体への免疫を獲得させます。このように自分の免疫を作り出すために投与するワクチンは、免疫の種と言えるでしょう。


なおワクチンは、あくまで感染や発症を事前に予防するためのもの。感染症になってから使用する治療薬とは違うものです。

ワクチンの仕組み

病原体が体に入ってくると、さまざまな病気を引き起こす場合があります。

しかしヒトの体は、一度入ってきた病原体を覚えており、もう一度同じ病原体が体の中に入ってきた時には戦う準備をしているのです。このしくみを免疫と呼び、戦うための武器を抗体と呼びます。

ワクチンはこの武器を準備させる種です。毒性を失わせる、あるいは弱らせるようコントロールさせた病原体を事前に投与することで抗体という武器を作り、いざ病原体が入ってきてもしっかり退治できるようになるのです。

ワクチンの種類

ワクチンは、成分の違いから大きく「生ワクチン」「不活化ワクチン」「トキソイド」の三種類に分けられます。

従来の接種で使われるワクチンはこれらがほとんどである一方、COVID-19ワクチンには新しい技術であるRNAワクチンやDNAワクチンも開発されました。

生ワクチン

生ワクチンでは毒性を弱めたウイルスや細菌を使用します。自分自身の免疫を高めていく仕組みのため、充分な免疫ができるまでには一カ月程度を要し、しばらくは発熱や発疹など軽い症状が出る場合があります。

ただし自然にかかった状態とほぼ同じ免疫力をつけることができるうえ免疫の持続期間も長く、接種回数も少なく済むことが特徴です。

代表的な生ワクチンには、はしかや水疱瘡、おたふくかぜなどのワクチンが該当します。

不活化ワクチン

不活化ワクチンは、加熱処理などで感染能力を失わせたウイルスや細菌を使用したもの。生ワクチンのように体内で増殖することがないため副作用も少なく安全性が高いことがメリットです。

一方、一度のワクチンで得られる効果は低いため、複数回の追加接種が必要になります。インフルエンザや狂犬病のワクチンは、不活化ワクチンの代表例です。

トキソイド

トキソイドは、病原体となる細菌から毒素(トキシン)を取り出して無毒化させた製剤です。免疫を作る能力は持ちつつ、有毒な毒素は出ないようになっています。

不活化ワクチンのように複数回接種することが必要です。ジフテリアや破傷風に対するワクチンには、このトキソイドが用いられています。

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