山中伸弥氏「iPS研究にゴールない」 所長退任後も財団理事長として資金確保の支援の意向

2022年3月22日、山中伸弥氏(2012年にノーベル医学・生理学賞を受賞)は3月末に京大iPS細胞研究所の所長を退任するのを前に、オンライン形式で産経新聞社などのインタビューに応じた。

iPS細胞の研究にゴールはないとして、退任後もiPS研付属機関「iPS細胞研究財団」で引き続き理事長を務め、資金確保などでの支援を続ける意向を示した。

後任は、iPS細胞を使ったパーキンソン病の治療を目指す同研究所の高橋淳教授が就任する。

6期12年間にわたり所長を務めた山中氏は、iPS細胞を使った医療応用が実現していないことに関して、資金面の課題を指摘。研究への巨額な投資が行われる米国と比べて日本では支援が滞っており、米国へ技術や頭脳が流出しているとの懸念を示した。その上で、国と企業との橋渡しをしたいとし、資金確保の支援をするとした。

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